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新たなテーマとして加えた、心理学者:エリクソンの発達段階論。
※ライフサイクル8段階
1:乳児期 ・・・ (基本的信頼 vs 不信)
2:幼児期前期 ・・・ (自律性 vs 恥・疑惑)
3:幼児期後期 ・・・ (自主性 vs 罪悪感)
4:児童期 ・・・ (勤勉性 vs 劣等感)
5:思春期・青年期 ・・・ (アイデンテティ vs アイデンテティの拡散)
6:成人期 ・・・ (親密 vs 孤立)
7:壮年期 ・・・ (世代性 vs 停滞性)
8:老年期 ・・・ (統合性 vs 絶望)
今回は、第8段階。
老年期 (統合性 vs 絶望) ・・・ 導かれるものは「英知」
「老年期」とは、おおむね “65歳以降(子育ての終了以降) ” までの期間を示しています。
◎この時期に克服が必要とされている“課題”は ・・・ 「統合性 vs 絶望」
◎この時期に必要とされる “重要な出会い” は ・・・ 「自分の人生の聞き手との出会い」
「老年期」 は、家庭の面では子育てが完了したり、仕事も面では退職したりと、それぞれに人生を経てきた中でいよいよ役割の方向転換を迫られる時期になります。この時期に重要となるのは、上記のように,“自分の人生の聞き手との出会い” 。
この時期には、これまで歩んできた人生の振り返りの時期でもあり、人生を自らの納得に基づいて歩んでこれたどうか? を見つめ直す時期でもあります。
人生を歩んできた過程の中では、良いことや悪いこともあるでしょうし、上手くいった事、上手くいかなかった事もあるでしょう。そして、成功したこと、失敗したこと等々、その全ての人生を受け入れていく時期になります。
良いことや悪いことも全て、自己を形成してゆくが為の人生として受け入れられたなら統合性、つまりは、“自己を肯定できる心”を育ませてゆく事になるのです。
また、統合性を受け入れてゆく過程においては、これまで獲得してきたそれぞれの段階における「同一化」がいかに獲得されてきたか?との度合いによって自らの心で納得できうるものになるかの分かれ道になるようです。
そしていよいよこの時期になると、“死”と言うものの受け入れを始める時期に入っていきます。今まで歩んでこれた人生を受け入れていく事が出来たなら、統合性のとれた状態が自らの死をも受け入れる心を育ませてゆきます。
しかし、自分の歩んできた人生に満足感や納得感が得られない場合には、「統合性 < 絶望」となり、自分の人生に納得できず、後悔しながら「絶望感」を強く心に抱いてしまう場合があるようです。
その背景には、これまで自分の歩んできた人生全てにおいて「職業的な意義」「社会的な意義」「家庭的な役割」や、もっとも「個人的な意識」全てにおいて、自分自信の納得感をもってそれぞれの段階においての「課題」を克服して来れたかどうか? によって大きく影響されるものとなり、それらが獲得出来ていない場合には、どうしても「絶望的」 にならざる得ない部分があるようです。
そうして「老年期」を、老衰や衰退といった後悔の考えで受け入れてゆくのか? それともそういったすべてのマイナス要因を受け入れながらプラスの考えで受け入れていくのか?と、言うことは、まさにエリクソンの発達段階の中での「乳児期」〜「壮年期」に至る課題をいかに克服して生きてこれたか?と言うことが大きく影響してゆくと言うことになります。
そして、それぞれの段階においての「課題の克服」は、いずれも“他者との関わり合い”を通じて「自分」と言うものの確立。つまりは、“同一化”することによって“自分は自分である”と言った一本の筋の通った“考え”や“価値観”をもってどの程度なされてきたのかと言うことによって成熟された「英知」が導かれてゆく。
ただ、 「老年期」 の時期にこれまでの人生が例え、後悔に満ちた人生だったとしても、「この世に生まれ、この世界に残してきたものがある」と、そう思う心を感じられたなら、自らの人生を“肯定できる人生”へと心を育ませてゆくものなであり、また、「もう一度獲得できなかった部分を補いながら生きていけば大丈夫なんだ」と自分自身が思えたなら統合性を養い、内面的に満たされたものとなるものなのでしょう。
そして、人生の最終段階で、「自我の統合性 > 絶望」となっていれば、「英知」 が導かれてゆくものなのですね。
※老年期を迎える人々に対する「肯定的に受け止められる居場所」は、英知を獲得していく人生の舞台として、必ずや導いてくれると私は信じています。
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- 2010.11.16 Tuesday
- エリクソンの発達段階論
- 17:56
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- by ●知田 良博(ちだよしひろ)
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[もろはのつるぎ」
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