イギリスの小児科医で、精神分析医のウィニコットは「good enough mother(グツド イナフ マザー)」と言う言葉を残しています。これは、母親として完璧である必要はなくて、少しミスするくらいがちょうどよいんだよという意味が込められています。ほどよい母親という意味ですね^^ 。
最近では子育てに関わる本もたくさん出ていますし、スマホを覗けば欲しいときに必要な情報が手に入るようになりました。子育てしやすい時代を向かえているように思えますが、「どうやって子育てしたらわからない・・・」「こんな時はどうしたらよいの!」と、育児に自信の持てない人たちがたくさんふえてきているのも事実です。中には、CMを見て「うちの子、青いおしっこが出ないのですが大丈夫でしょうか・・・?」と悩まれるお母さんもおられるだとか・・・(汗)。
きっと情報がたくさんありすぎて、何が良くって何がいけないのかと言うことに戸惑ってしまったり、何を選べばよいのか分からなくなってしまうと言うことも影響しているのではないかと思ってしまいます。そしてなにより、核家族化と共に子育てに対する悩みや相談が気楽にできる社会ではなくなってきていることや子育ての喜びや辛さなど、感情を共有しあえる居場所が少なくなってきていることも背景としてあるように思えてなりません。
お母さん方の中には、「立派なお母さんになれない・・・」と思い悩む方々もおられるのではないかと思います。でも、私達の思う立派が、果たして子どもたちにとっての立派になり得ているかどうかは分からないことがあるものですね。お部屋はいつもきれい、子どものしつけや教育、人付き合いも全て完璧!そうした高い意識で子育てを行うことは決していけないことではないけれど、目の前の人にとって完璧を求め過ぎてしまうと、理想と現実との違いにちょっとしんどくなったり、どこか関係がぎくしゃくしてしまうことがあることを私達は学びました。
実際に子育て真っ最中にある皆さまにとっては、時間的にも体力的にも余裕が持てなくて、寝れなくて、常に緊張して、本当に大変だと思います。だからこそ私達は、水を介して赤ちゃんも、ママもパパも、ジジさんもババさんにも^^ 私達にとっての当たり前が、子ども達にとっての当たり前ではないと言うことを胸に、子育てを楽しめる気持ちの余裕と、感情を共有しあえる居場所作りに努めていきたいと思います☆
- 2016.06.25 Saturday
- ウィニコット 発達理論
- 22:26
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- by ●知田 良博(ちだよしひろ)